予防歯科というと、主にバクテリア除去に対するケア(セルフケアやクリーニングなど)を想像する方が多いと思いますが、歯のバクテリア除去に対するケアだけでは、歯の破折や、顎関節症、咬合性外傷など予防が難しい疾患もあります。
当院では歯ぎしりが強い方にはマウスピースのご紹介や、かみ合わせのバランスが悪い方にはかみ合わせの治療のご紹介、歯並びの悪い方にはマウスピース矯正などのご紹介もさせて頂き、一度良い環境づくりを行った上で定期的にバクテリア除去に対するケアを行っていく事を推奨しています。
バクテリアケアの目的は主に、虫歯や歯周病の予防ですが、虫歯や歯周病を予防するためには、80%がセルフケア、残りの20%が歯科医院での歯石除去やPMTC(クリーニング)が必要と言われています。
歯肉炎や歯周病がすでにある方は、健康保険で定期的に歯石を除去する事ができます。
しかし、より一歩踏み込んだ、汚れが再付着しにくい環境づくりをお手伝いする方法の一つにPMTCがあります。
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PMTCについて
PMTCは保険適応外となりますが、エアフロー(1*)を使用し、バクテリアを一掃した後、歯の表面をツルツルにポリッシングし、フッ素コート(2*)により歯の質を強化し、歯面を滑沢化する事でPMTCを受ける度に汚れが付着しにくい環境づくりをサポートします。
さらに、歯茎のラインが年齢と共に下がってくる「歯茎下がり」のスピードを最小限に抑えるため、炭酸レーザーを用いて歯肉の活性化を促し歯肉のアンチエイジングを行う事も可能です。
1*エアフローとは:専用の歯を傷つけないクリーニングパウダーをお水と一緒に歯や歯茎、歯周ポケットに噴射し、器具の到達が難しい狭い隙間などのステイン除去、歯周病の原因となるバクテリアが産生する毒性のあるタンパク(バイオフィルム)などを一掃できる装置です。
2*フッ素コートの効果:歯の表面の分子構造をザラつきのある「ハイドロキシアパタイト」から酸に強く硬いツルツルした分子構造の「フルオロアパタイト」に変質する事で虫歯予防効果とステインの付着予防を行う事ができます。