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歯の治療で女性化のリスク?|ブログ|西新宿五丁目駅・都庁前の歯医者 – 新宿セントラルパーク歯科

歯の治療で女性化のリスク?

ビスフェノールA(BPA)が歯科治療に与える影響について

ビスフェノールA(BPA)は、プラスチックや樹脂の製造に使用される化学物質で、日常生活で広く使用されています。食品容器、缶詰の内側のコーティング、電子機器、さらには歯科材料にも含まれることがあります。近年、この物質が人体や環境に与える影響が懸念されており、特に歯科治療における使用が注目されています。


ビスフェノールAと歯科治療の関係

歯科治療で使用される一部の材料、特にコンポジットレジンやシーラント(歯の溝を埋める保護材)には、BPAの構造をもつモノマー(材料の基礎成分)が含まれています。これらの材料は硬化(固まること)する際に、微量のBPAが生成または放出される可能性があります。

BPAが含まれる可能性のある歯科材料

  • コンポジットレジン: 虫歯の治療や審美的な補修に使われる材料
  • ピット&フィッシャーシーラント: 子どもの歯を虫歯から守るための予防的な材料
  • 一部の歯科用接着剤: 詰め物やクラウンを固定する際に使われる接着剤

ビスフェノールAの健康への影響

BPAは環境ホルモン(内分泌かく乱物質)の一種であり、以下のような影響が懸念されています:

  • ホルモンバランスの乱れ: エストロゲン(女性ホルモン)に似た作用を持つため、生殖機能や発育に影響を与える可能性があります。
  • 代謝への影響: 肥満や糖尿病との関連が指摘されています。
  • 神経系や発達への影響: 特に子どもの発達に影響を与える可能性があるとされています。

ただし、歯科治療で放出されるBPAの量は非常に少なく、通常の使用で健康に深刻な影響を及ぼすリスクは低いとされています。世界中の多くの規制機関や研究者がこの点を調査していますが、明確な結論は出ていません。


歯科治療における安全性と代替手段

当院では、BPAを含む可能性のある材料の使用を最小限に抑え、患者様の安全を確保するための取り組みが行われています。以下のような方法が採用されています:

  1. 低BPA材料の選択
    最近では、BPAフリーまたは低BPA含有の歯科材料が開発され、使用される機会が増えています。
  2. 治療後の洗浄
    材料硬化後、表面をしっかりと研磨し、水で十分に洗浄することで、BPAの放出をさらに抑えることができます。
  3. 患者への説明と選択肢の提供
    必要に応じて、患者に材料の成分や選択肢を説明し、不安を軽減するための情報提供が行われています。
  4. 疑わしい材料を使用しなければならない場合は最小限の使用量とする

クラウンなどの接着で使用するセメント部分はなるべく最小限のセメント量となるよう、精密な技工物の製作に取り組んでいます。


患者が知っておくべきこと

  1. 歯科治療の利点はリスクを上回る
    虫歯や歯周病の治療を放置すると、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。歯科治療を受けることで得られる利益は、BPAに関する懸念を大きく上回ります。
  2. 心配がある場合は歯科医に相談
    使用される材料について不安がある場合は、歯科医に相談しましょう。BPAフリーの材料を選択することも可能です。

まとめ

ビスフェノールAが歯科治療に与える影響は、現在の科学的な知見に基づく限り、ごくわずかであると考えられています。しかし、環境ホルモンとしての特性が指摘されているため、可能であれば低BPAまたはBPAフリーの材料を選ぶことは一つの選択肢です。最終的には、歯科医と相談しながら、安心して治療を受けることが重要です。


健康的な歯を維持しながら、安心して歯科治療を受けられる環境を一緒に考えましょう!

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