WEB予約はこちら
東京都新宿区西新宿4丁目14−3 ライフコーポ土屋 2F

歳を取ると前歯がすきっ歯になるんですか?|ブログ|西新宿五丁目駅・都庁前の歯医者 – 新宿セントラルパーク歯科

歳を取ると前歯がすきっ歯になるんですか?

歯周病による前歯のフレアーアウト(前方突出)の原因とメカニズム

歯周病は、歯を支える歯周組織(歯肉、歯槽骨、歯根膜)が破壊される病気です。その結果、歯の位置や配列に変化が生じることがあります。特に前歯では、「フレアーアウト」と呼ばれる前方突出が起こることがあり、これにはいくつかの理由があります。以下で詳しく解説します。


1. 歯槽骨の吸収と歯の支持力の低下

歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨が徐々に溶けていきます。歯槽骨が失われると、歯の根を安定させる力が弱まり、歯は本来の位置を保つことが難しくなります。特に前歯は口腔内の力(舌や唇からの圧力)を受けやすい位置にあるため、歯槽骨が吸収されると、その影響で前方に傾斜することが多いのです。


2. 歯間接触の喪失

歯周病による歯の動揺や歯肉の退縮が進むと、歯と歯の間の接触点が弱くなったり、なくなったりすることがあります。これにより、隣り合う歯が互いに支え合う力が失われ、歯が外側や前方に移動しやすくなります。特に前歯は、後ろの歯に比べて隣接面の支持が弱いため、フレアーアウトが起こりやすくなります。


3. 舌の圧力と筋肉の影響

歯は口腔内の筋肉(舌、頬、唇)のバランスによってその位置が保たれています。しかし、歯周病によって歯の安定性が低下すると、このバランスが崩れやすくなります。舌からの押す力が優勢になると、歯が前方へ押し出される形でフレアーアウトが進行します。


4. 咬合力(噛み合わせ)の変化

歯周病により歯の位置が変わると、噛み合わせ(咬合)のバランスも乱れます。噛む力が均等に分散されなくなると、特定の歯に余計な力がかかり、それが歯の移動を促進する原因となります。前歯に過剰な力がかかることで、結果としてフレアーアウトが進むことがあります。


5. 早期治療の重要性

フレアーアウトは見た目の問題だけでなく、噛み合わせの異常やさらに歯周病が進行する原因となるため、早期の治療が重要です。当院で適切な管理と、日常のケアが必要です。例えば、歯周病の進行を抑えるためのスケーリングやルートプレーニング(歯石除去)、噛み合わせの調整、さらには矯正治療が行われる場合もあります。


まとめ

前歯のフレアーアウトは、歯周病が進行した際の典型的な症状の一つです。その主な原因は、歯槽骨の吸収、歯間接触の喪失、舌や筋肉の影響、そして噛み合わせの変化です。このような症状を予防・改善するためには、早期発見と適切な治療が不可欠です。定期的な歯科検診と正しい口腔ケアを心がけましょう。

pagetop