
歯ブラシで歯茎から出血してしまうと、「磨きすぎかな?」「強く当てすぎたかな?」と感じる方が多いですが、実は歯ぐきの炎症が原因であることがほとんどです。
今回は、歯ブラシのときに出血する理由をわかりやすく説明します。
■ 出血の多くは「歯肉炎」が原因
歯ぐきからの出血の多くは、「歯肉炎(しにくえん)」と呼ばれる初期の歯周病によるものです。
歯と歯ぐきの境目に**プラーク(細菌のかたまり)**が溜まると、歯ぐきが炎症を起こして腫れ、血管が拡張します。その状態で歯ブラシを当てると、少しの刺激でも簡単に出血してしまいます。
■ 出血しても「やさしく磨き続ける」ことが大切
出血があると「磨かないほうがいいのでは?」と思うかもしれませんが、磨かないでいるとさらに炎症が進行してしまいます。
出血しても、力を入れすぎずにやわらかめの歯ブラシで丁寧にブラッシングを続けることが大切です。数日~1週間ほどで炎症が落ち着き、出血も少なくなっていくケースが多いです。
■ 間違ったブラッシングも出血の原因に
一方で、力を入れすぎたブラッシングや硬すぎる歯ブラシを使っている場合も、物理的な刺激で出血が起こることがあります。
歯ぐきを傷つけないように、ペンを持つような軽い力で磨くことを意識しましょう。
■ 放置すると歯周病に進行することも
歯肉炎の段階では、歯ぐきの腫れや出血だけで済みますが、放っておくと**歯を支える骨が溶ける「歯周炎」**へと進行してしまいます。
そうなると、出血に加えて歯のぐらつきや口臭などの症状が現れるため、早めの歯科受診が重要です。
■ まとめ
歯ブラシで出血するのは、
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歯ぐきに炎症(歯肉炎)がある
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力の入れすぎによる傷
のどちらかが主な原因です。
正しいブラッシングと定期的な歯科検診で、健康な歯ぐきを保ちましょう。