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インプラントに使える歯磨き粉とは?選び方とおすすめのポイント
インプラント治療後の歯磨きは、天然の歯と同じように大切ですが、実は使う歯磨き粉にも注意が必要です。間違ったものを使うと、せっかく入れたインプラントの周りの歯ぐきを傷つけたり、金属部分を傷ませてしまうこともあります。今回は、インプラントに適した歯磨き粉の選び方をわかりやすく解説します。
■ 1. インプラント周囲炎を防ぐことが最大の目的
インプラントは虫歯にはなりませんが、「インプラント周囲炎」という歯周病のような炎症を起こすことがあります。
そのため、歯磨き粉は「プラーク(細菌のかたまり)」をしっかり除去できる抗菌成分や炎症を抑える成分が含まれているものを選びましょう。
■ 2. 研磨剤の強い歯磨き粉はNG
研磨剤が多い歯磨き粉は、インプラントの上部構造(被せもの)やチタン表面を傷つける原因になります。
表面に細かい傷ができると、そこにプラークが付きやすくなり、炎症のリスクが高まります。
「低研磨」または「研磨剤フリー」と書かれたものを選ぶと安心です。
■ 3. フッ素濃度にも注意
フッ素は虫歯予防に有効な成分ですが、高濃度フッ素はチタンと反応して腐食を起こす可能性があるため、インプラント部分には控えめが安心です。
近年では、インプラント対応をうたった歯磨き粉が多く販売されているので、そのような製品を選びましょう。
■ 4. おすすめの成分
インプラントを長持ちさせるためには、以下のような成分が含まれている歯磨き粉がおすすめです。
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クロルヘキシジン(CHX):強力な殺菌作用でプラークを抑える
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トラネキサム酸:歯ぐきの炎症や出血を防ぐ
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アラントイン:歯肉の修復をサポート
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ラクトフェリン、リゾチーム:口腔内の免疫を高める
これらの成分は、歯ぐきを健康に保ち、インプラント周囲炎の予防に役立ちます。
■ 5. おすすめのケア方法
歯磨き粉選びとあわせて、磨き方もとても重要です。
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インプラントの周囲はやわらかめの歯ブラシを使用
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歯間ブラシやスーパーフロスで、人工歯と歯ぐきの間もていねいに清掃
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歯磨き後は、抗菌性マウスウォッシュで仕上げると効果的
■ まとめ
インプラントを長持ちさせるためには、
「低研磨・低フッ素・抗菌成分入り」の歯磨き粉が基本です。
天然の歯と同じように見えても、インプラントは細菌に弱い部分があります。
正しい歯磨き粉と日々のケアで、インプラントを一生ものにしていきましょう。