
「モダイオラス(modiolus)」という言葉を聞いたことはありますか?あまり一般的には知られていませんが、歯科や口元の健康、美容にとても関わりのある大切な部位です。
モダイオラスの位置
モダイオラスは、口角の少し外側にある筋肉の交差点です。
ここには、口を動かすためのたくさんの筋肉が集まっています。たとえば:
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口輪筋(口をすぼめる筋肉)
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笑筋(口角を引き上げる筋肉)
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頬筋(ほほを内側に引く筋肉)
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大頬骨筋・小頬骨筋(口角を上げて笑顔を作る筋肉)
これらが複雑に交わっているため、モダイオラスは「顔の表情をつくるハブ」といえる場所です。
モダイオラスの役割
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口角の位置を安定させる
モダイオラスがあることで、口角が一定の位置を保ち、自然な笑顔や口元の表情がつくられます。 -
咀嚼や発音に関わる
食べ物を口の中で移動させるときや、発音の際にもこの部位が重要な働きをしています。 -
表情の豊かさを生む
多くの表情筋が集まるため、笑顔、口すぼめ、口角の上げ下げなど多彩な表情が可能になります。
モダイオラスと審美・老化
モダイオラスは口角の支点となるため、加齢によって周囲の筋肉や皮膚が衰えると、口角が下がりやすくなるのも特徴です。これが「口元が老けて見える」原因のひとつです。
また、歯の欠損や入れ歯の適合不良によって口角の位置が崩れると、表情や口元のバランスにも影響します。
まとめ
モダイオラスは、普段意識することは少ないですが、口元の美しさ・機能・若々しさを支える大切なポイントです。
歯科治療や矯正治療、さらには口元のアンチエイジングケアを考えるときにも、この部位の存在を知っておくと理解が深まります。