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🦷ヘミセクションとは?~大切な歯を部分的に残す治療~
「歯を全部抜かないといけない」と言われた時、少しでも歯を残せる方法があるとしたら嬉しいですよね。
**ヘミセクション(Hemisection)**は、そんな場合に選択されることがある“部分抜歯”の方法です。
🔍ヘミセクションとはどんな治療?
ヘミセクションとは、歯の根が複数ある奥歯(特に下の奥歯)で、悪くなった部分だけを抜き、健康な根と歯を残す治療法のことです。
たとえば、2本の根がある下の大臼歯で片方の根だけが虫歯や歯周病でダメになってしまった場合、その悪い根だけを取り除き、もう一方を残してかぶせ物を作ることで、歯の一部を活かします。
🦷どんなときにヘミセクションが行われるの?
以下のようなケースで検討されます。
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根の一部だけが虫歯や歯周病で破壊されている
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根の先に大きな病変(膿)ができている
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根の割れ(破折)が一部にとどまっている
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できるだけ天然歯を残したい場合
完全に抜歯してインプラントやブリッジにするよりも、自分の歯を活かせる可能性があるのが大きな特徴です。
⚙️治療の流れ
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診査・診断
レントゲンやCTで、残せる根と残せない根を精密に確認します。 -
悪い根の除去(分割)
歯を半分にカットし、悪い側の根と歯冠を取り除きます。 -
残った根の形を整える
残した部分をきれいにして、かぶせ物(クラウン)を装着できる形に整えます。 -
補綴(かぶせ物)処置
残した根に土台を立て、クラウンをかぶせて咬み合わせを回復します。
✅ヘミセクションのメリット
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健康な歯の一部を残せる
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インプラントやブリッジに比べて費用を抑えられる場合がある
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咬み心地が自分の歯に近い
⚠️注意点・デメリット
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残した歯根に大きな負担がかかる
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清掃が難しく、再発リスクがある
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適切な症例選択と定期的なメンテナンスが必要
特に、治療後の歯みがきや定期的なクリーニングが非常に重要になります。
💬まとめ
ヘミセクションは、「抜かずに済む最後の選択肢」と言える治療です。
全てのケースに適応できるわけではありませんが、正確な診断と丁寧なメンテナンスを行えば、長期的に機能させることも可能です。
もし「抜歯しかない」と言われても、諦める前に一度ご相談ください。
歯を残す可能性を一緒に探しましょう。





