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タバコがインプラントに及ぼす悪影響とは?
インプラント治療は、失った歯を自然な見た目と機能で回復できる非常に優れた治療法です。
しかし、喫煙者の方はインプラントの成功率が下がることが知られています。
今回は、なぜタバコがインプラントに悪影響を与えるのかをわかりやすく解説します。
1. インプラントと骨の結合が妨げられる
インプラントは、顎の骨と「オッセオインテグレーション」という現象によって強固に結合します。
ところが、タバコに含まれるニコチンが血管を収縮させ、血流を悪くするため、骨への酸素や栄養の供給が不足してしまいます。
その結果、インプラントが骨としっかり結合しにくくなるのです。
2. 歯ぐきの治りが遅くなる
喫煙によって血行が悪くなると、傷口の治りも遅くなります。
インプラント手術後の歯ぐきの治癒が遅れたり、炎症が長引くことがあります。
また、見た目にも歯ぐきが黒ずんだり、引き締まりが悪くなったりするケースもあります。
3. インプラント周囲炎のリスクが高まる
インプラントを長持ちさせるためには、歯周病のない清潔な口腔環境が欠かせません。
しかし、タバコを吸うと免疫力が低下し、細菌感染に対する抵抗力が落ちるため、インプラントのまわりに炎症が起こりやすくなります。
これを「インプラント周囲炎」と呼び、放置すると最悪の場合、インプラントが抜け落ちてしまうこともあります。
4. 成功率の差
一般的に、非喫煙者のインプラント成功率は95%以上といわれますが、
喫煙者ではその成功率が10〜20%程度下がるという報告もあります。
さらに、喫煙量が多いほどリスクは高まる傾向があります。
5. 禁煙がインプラント成功の鍵
インプラント治療を受ける際は、少なくとも手術の前後1〜2週間は禁煙することが推奨されます。
理想的には、治療期間中から禁煙を続け、インプラントが安定するまでの数か月間は吸わないことが望ましいです。
また、この機会に禁煙を始めることで、口腔内だけでなく全身の健康にも良い影響が期待できます。
まとめ
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タバコは血流を悪化させ、骨の結合や傷の治りを妨げる
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インプラント周囲炎のリスクが高くなる
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成功率が下がり、長持ちしにくくなる
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禁煙によってインプラントの成功率と寿命が大きく改善される
インプラントを長く健康に使うためには、「禁煙が最大のメンテナンス」といっても過言ではありません。
これからインプラントを考えている方、すでに治療を受けた方も、ぜひこの機会に禁煙を意識してみてください。





